日本泌尿器科学会が2018年に調査をしたところ、約50万人以上もの方が頻尿・夜間頻尿に悩まされていることが明らかとなりました。これは中高年なら2人に1人が悩んでいる計算となり、加齢性による原因が頻尿・夜間頻尿につながっていると言われています。
年齢を重ねると身体全体の筋肉が衰えてしまい、とくに下半身に顕著にあらわれるものです。頻尿の原因は下腹部の筋肉量の低下で、男性よりも女性の方が脂肪が多い分衰えやすい傾向となります。
尿道の周辺に脂肪がつくと圧迫をされるため、結果的に頻尿・夜間頻尿になってしまうというわけです。切迫性尿失禁の原因はさらに、妊娠・出産でも発症をしやすく、30代の女性でも妊娠・出産を経験されていれば切迫性尿失禁に悩まされている方も多くいます。婦人科学会も調査をしており、いまでは婦人科でも専門外来を設けて治療をされています。
切迫性尿失禁は病気であるため、治療時は公的健康保険が適用されるのがポイントです。治療費はおもに内服薬と運動がメインで、漢方薬を処方されるケースも多いです。切迫性尿失禁はしっかりと適切な処置をすれば治せるものなので、早期治療に挑むことをおすすめします。
切迫性尿失禁の処置と治療費
受診をする場合は、泌尿器科と婦人科の2か所となります。もしも妊娠・出産を経験なさっている方であれば、出産をした施設で主治医に相談をするという方法もあります。
ここでは簡単に処置方法について解説をしていきましょう。
まず、尿失禁を誘発する原因が神経伝達の不具合ということになるため、お薬を服用して正しい感覚に戻さないといけません。以前はアスピリン系のお薬はメインでしたが、現在は漢方薬を処方されるケースが多くなりました。
甘草という生薬が切迫性尿失禁に効果を発揮しており、1日1回の服用で処置がおこなえるうえに、副作用が一切ありません。婦人科ではさらに葛根湯も処方をして、身体を温めるようにもされています。
切迫性尿失禁は疾病と認識をされており、治療時は必ず健康保険が適用をされるものです。治療費の相場についても触れていくと、約1万円前後ほどしか掛かりません。
完治へとステップを進めるには、症状も大きく関わるので個人差はありますが、約半年間程度お薬を服用して、さらに衰えた筋肉を鍛えることで完治を目指すことが可能です。
通院は基本的に1か月に1回だけで、さほど重度な病気ではないのが特徴になります。