加齢によるシミ取り治療は、レーザー光線を利用する方法が有力とされる、照射部位は熱傷を与えて褐色から黒色のカサブタへと変化します。

カサブタは、治療後約2週間前後で剥がれ落ちてピンク色の肌に変化します。照射した部分は炎症後色素沈着と呼ぶ褐色の色が付くのが特徴で、色素沈着は1~2か月くらいがピークで以降徐々に薄くなって大半の場合が半年から1年程度で元の肌色に戻ります。

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着は、照射出力が高くて肌が日焼け状態、元々肌が色黒などの場合に色が濃くなるため、消失するまで時間が長く掛かることも少なくありません。

強い出力でなければ反応しないようなケースでは、カサブタになることなく表皮が剥がれてびらんになることもあるようですが治っている過程には変化は起きません。シミ取り治療では、炎症後色素沈着の対応も欠かせない存在です。

炎症が起きた後の色素沈着はそのまま放置しておいても自然に消えるので安心ですが、肌が露出するような部分のシミ取り治療となったときには色素沈着そのものが気になるケースが多いといえましょう。この場合は、色素沈着の症状が現れる前段階や出現してからなどハイドロキノンとトレチノインなどの外用薬で対応することが可能です。

日焼けのメカニズムを理解が大切

日焼けのメカニズム

老人性色素斑とは、顔・手の甲・腕など紫外線を浴びやすい部分に生じる症状などから日光性色素斑などの別名で呼ばれることも珍しくありません。老人性の名称が付いていることから加齢により生じやすい、日光(紫外線)が原因で生じるシミです。ちなみに、一般的にシミと認識されるものは老人性色素斑であり、シミ取り治療の中でもこの症状が原因で行われることが多いようです。

紫外線により起きる表皮基底層にある角化細胞の遺伝子異常、このような専門的な解説もあるのですが、皮膚が紫外線からダメージが与えられると、皮膚のメラニンが増加して肌色が黒くなります。

これがいわゆる日焼けになるわけですが、紫外線は細胞核の中に入る遺伝子(DNA)に傷をつけてしまい、細胞に遺伝子変化を引きこしたり、自死を起こさせたりするなどとても有害な光線であることが分かります。

老人性色素斑もシミ取り治療で目立ちにくくすることはできるのですが、この症状でのシミ取り治療は遺伝子異常を引き起こしている角化細胞を破壊することが根本的な治療です。角化細胞は、表皮の最下部の基底層にある組織になるので表皮の深層までアプローチするシミ取り治療が必要です。